『北陸中日新聞』金沢版1997.6.19朝刊の記事です。
金沢城祉(じょうし)公園として暫定開放されている金沢城跡で、 モリアオガエルが繁殖する本丸園地の池が干上がっている。産卵 時期を迎えているが、水が枯れて繁殖できない状況。都心部では 珍しい大きな繁殖地で、同公園を管理している県土木部公園緑地 課では「実態を把握し、池に水を引きたい」としている。 モリアオガエルは主に山地にすみ、水辺の木の枝などに産卵す る。金沢城跡では、旧金大付属植物園の本丸園池などに三、四千 匹以上が生息していたといい、研究対象にもなってきた。ところが 暫定開放されたことし、同園地の池が枯れてしまったことが分かっ た。 旧植物園の管理に携わり、城跡の動物について調査を続けてき た金沢大学名誉教授の大串龍一さんによると、水が枯れたのは、 中心的な繁殖場所となっていた人エ池。従来は水を補給し続けて きたため干上がることはなく、例年木の枝に数十個の泡状の卵塊 (泡巣)があった。卵塊は現在一つだけで、オタマジャクシが落ちて も、他に水がないため生き延びられない状態。 城跡に二つある防火用水池でも繁殖しているが、そのうちの一つ も水がほとんどなくなっている。 大串さんは「ことしは他での繁殖はもう無理では。底を補強して 水を補給するなど手を打たなくては。万が一いなくなってしまった ら取り返しがつかない」と話す。県自然保護協会の木村久吉会 長も「生きているのは間違いないが、池で繁殖できなければ危機 的な状況だ」と訴える。県土木部公園緑地課では「現在、公園の 貯水設備など整備を進めており、他にも水を引きたい」と話してい る。
モリアオガエル 体長約五−九センチ。ユニークな産卵形態を持つ ことで知られる。山地の森林などで樹上に生活し、四ー七月ごろ に産卵。水辺に突き出した木の枝などに泡状の巣を作って卵を産 み、オタマジャクシは水中に落ちて育つ。金沢城跡で昭和二十七 年、全国で初めて産卵形態が詳細に観察された。
6月26日付けで、金沢市長と県会議員石坂修一氏の方にモリアオ保護のメ−ルを送りました。皆さんもお送り下さい。
皆さんどのように、思われますか? ご意見ご感想等お願いいたします。
本日、担当課長に対処方お願いしておきました。 金沢城址が金大から県に移管されたおり、この池に流していたと思われる水道の水源 たる大学の建物そのものが解体され今日に至っております。県に移管されたときは既 に水がなかったそうであります。 従って、この池に水を定常的に引くことは現時点では難しいと思われます。 この大学跡は広く県民に開放すべく整備をこれから行ってゆきますので、その過程で 貯水池の現在水のある方はこのモリアオガエルの生息にも配慮しつつ対応してくれる ものと思っております。 とりあえず、現状での認識をお伝えします。 石坂修一
平成10年の金沢城跡本丸池の情報です。
平成13年6月22日 西谷田さんからの情報に寄りますと。
旧金沢大学城内キャンパスのモリアオですが、地元のTV報道によれば、産卵地に池が作られ、
県当局も一応モリアオに配慮したかたちになっているようです。
とりあえず環境は整ったものの、一旦失われた産卵環境が戻るのかは様子を観察してみたいと思います。
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